今回は貸株サービスをご紹介します。
買ってから株価が下がってしまい売り時を逃してしまった投資家の皆さん、わたしもなんども苦虫をかみました。
つらいですよね。
でも大丈夫。
資金回収が急ぎでなければ損切しないでホールドしたほうがぜったいお得です。
(塩漬け株をつくらないに越したことありませんが。。。)
というわけで、楽天証券の貸株サービスをわたしが実際に利用していて感じたことをつづっていきます。
参考にしていただけるとうれしいです。
配当金は利益がでたら還元される
まずは配当金がなにかを簡潔に見ていきましょう。
配当金は会社が利益の一部を株主に還元したお金です。
会社が資金調達のために株式を発行して投資家たちから資金をつのります。
会社は資金を提供した投資家に株式を渡します。
会社はその資金を元手に事業を行います。
投資家は株主となり株主総会の議決権や配当金・株主優待の権利を行使できるようになります。
会社の事業で利益が出るとその一部が配当金として株主に還元されます。
配当金はうれしいけど、会社がつぶれたら株式として投資したお金は戻らないから経営状態をきちんと確認しないとね
投資にはリスクがありますから気をつけてください
配当金にも税金がかかる
配当金は所得ですので、課税対象となります。税金が引かれます。
所得税15%・住民税5%と2037年12月31日までは復興所得税0.315%の合計20.315%の源泉分離課税です。
けっこう引かれますね。
所得税には「分離課税」「総合課税」の2種類あります。
配当金は株式譲渡所得などの「分離課税」です。
給与所得や雑所得は「総合課税」です。
あきまるの場合は
株が分離課税
お給料が総合課税ですね
分離課税が多いと
お金もちっぽいよね
偏見かもだけど
所得税は所得を合算する「総合課税」が原則です。
所得税は累進課税される税率ですので、所得が高いほど税率が高くなります。
そのため配当金や株式譲渡所得が一時的に高い副収入となったとき、総合課税を適用すると高い所得税が課されてしまうことになるため「分離課税」が導入されています。
「分離課税」と「総合課税」のちがいは、貸株サービスを利用するにあたって、「配当金」の受け取りのときに、ほんのちょっぴり関係してきます。
貸株サービスの仕組み
貸株は利用者側が証券会社に保有株を貸し出します。
証券会社はその借株を機関投資家など株式市場に貸し出して運用します。
その運用益の一部を利用者側が貸株金利収入として証券会社から受け取ります。
貸株サービスとは | 日本取引所グループ (jpx.co.jp)
貸株金利は銘柄によって異なります。
一般的に貸株金利は0.1%~0.2%です。
楽天証券ではボーナス金利1%以上が471銘柄、特別ボーナス金利17%以上が1銘柄あります(2021年10月4日現在)。
貸株金利は毎週見直されて更新されます。
あきまるは特別ボーナス銘柄を
もっているんですよね
「マクアケ」って会社だよ
貸株金利が高いのは嬉しいけど
複雑な気持ちだよ
貸株金利が高い理由
貸株金利が高い理由は、高くても証券会社から借りたい人がいるからです。
借りた株を売って(空売り)株価が大きく下落したところで買い戻せば利益をたくさん得られるわけですね。
株価が大きく下がると、資金の少ない投資家はもっと下がるのではないかというプレッシャーに耐え切れなくなって損切りします。
大きく下げた底値で資金の多い投資家が一気に買い戻し、株価が上向いて大きな利益につながるわけです。
貸株金利が高いのは、これから株価が大きく下げる期待値がとても大きいということです。
ただ、ほんとうに株価が下がるかはどうかは神様以外のだれにもわかりません。
貸株サービスのメリット
メリットは何といっても金利収入を得られる点です。
塩漬けして眠らせておくと0円ですが、貸株サービスを利用すれば確実に1円以上収入になります。
たとえば眠っている株10万円が金利0.1%だったとすると貸株するだけで年間100円ふえます。
金利1%だったら年間1,000円です。
銀行に預けてもそんなにふえませんのでお得です。
さらに、貸株サービスを利用していても、配当と同じ配当相当金を受け取れますし、株主優待もゲットできます。
楽天証券では貸株コースが3つあります。
「金利優先」「株主優待優先」「株主優待・予想有配優先」です。
楽天証券HPより
貸株コース
金利優先 貸株金利優先で自動返却なし。権利確定日は金利が5倍に。
株主優待優先 株主優待取得時だけ自動返却。貸株金利そのまま。
株主優待・予想有配優先 株主優待と配当金取得時だけ自動返却。
注意しておくのは2点です。
①貸株する銘柄に株主優待情報がないと証券口座に自動返却されないこと
②2年や3年など長期保有が株主優待の条件になっているときは権利確定日に自動返却されないと条件が失効してしまうこと
といっても、自動返却しておけばまったく問題ありません。
とっても簡単な自動返却の設定はつぎのとおりです。
自動貸株
株を買ったとき、自動で「貸し出す」か「貸し出さない」を設定できます。
自動貸株を設定すると個別の設定は不要になります。
また、一括設定もあります。
「保有銘柄をすべて貸し出す」と保有株すべて貸し出します。
「保有銘柄をすべて貸出さない」と一括で返却されます。
最初に自動貸株に設定すると保有株すべてが貸株されますので、株主優待を優先したいときは優待月に貸株一覧でチェックして貸株を一時ストップしておくのが無難です。
わたしは自動貸株を「貸し出す」に設定しています。
値下がりしてしまい売るタイミングを待っているときは、株主優待や配当がある銘柄に「株主優待優先」または「株主優待・予想有配優先」を設定しています。
自動貸株に設定しておいて、念のためにお目当ての株主優待月に企業情報を確認しておくのと安心ですね。ボタンポチで確認できますよ。
株価が戻して含み益がでたり、資金が必要になって売りたくなったとき、すぐに返却してもらえるのですか?
売りたくなったら通常の売却と同じで、特別な手続きなしでいつでもOKだよ
裏技
たとえば、100株から株主優待のある銘柄を1000株保有しているとき、100株は貸し出さずに900株を貸し出します。
そうすると株主優待と配当金をゲットしつつ900株分の貸株金利がもえられます。
保有株がより愛しく思える裏技ですよね。
貸株サービスのデメリット
株をはじめて2年になりますが、わたしが貸株サービス利用をためらった一番の理由は、株を貸している証券会社がつぶれてしまったら株が返ってこなくなるんじゃないかという不安でした。
証券会社がつぶれたとき
通常の売買では取引する株は証券会社の資産とわけて管理されています。
ですから証券会社がつぶれてしまっても取引した株は返却されます。
しかし貸株は証券会社に貸しだした株が証券会社の所有となるため保護対象にはならず返却されません。
ただ、それは証券会社だけの話でなく、経営がまずくなると株券はただの紙になってしまいます。
株式を発行している会社であればどこも同じです。
証券会社がたくさんある会社の一つと捉えて、財務状況を気にしておけば不安をおぼえるほどのことではないと思い至りました。
配当金ではなく配当金相当額が支払われる
貸株すると配当金ではなく配当金相当額が支払われます。
この配当金相当額は税区分が雑所得になります。
そうすると、配当金控除の対象外になります。
損益通算できず、申告分離課税ではなく総合課税対象となります。
ただ、自動貸株するときに貸株コースを 「株主優待優先」「株主優待・予想有配優先」に設定しておけば権利確定日に自動返却されるので、あまり気にしなくていいかもしれません。
あき丸は少額取引で損切しないので、まったく気にしていないです。
自動返却なしで貸株しつづけると配当金ではなく雑所得になるということですね
配当金相当額=雑所得だから配当控除や損益通算ができなくなるんだね
さいごまで読んでくださってありがとうございました。