高配当ETFであるVYMや、最強インデックスであるS&P500の投信。
どっちがお得なのでしょうか?
投資を始めてすぐのころにネットで調べたところ、高配当ETFやS&P500のインデックス投資はとても優秀であると、しっかり刷り込まれてしまってどちらも保有している私なのですが、結局のところ、どっちがお得なのか良くわからないままです。
というわけで、ETFと投資信託、それぞれのメリット・デメリットを見ていきたいと思います。
ETFは「Exchange Traded Fund」上場投資信託という意味です。ETFは投資信託の一種ですが、株式のように証券取引所で取引できるのが特徴です
短期保有ならETF、長期積立なら投資信託がおすすめ
結論から言いますと、どっちもお得です。
かりにETFと投資信託の分配金が同額であったとします。
ETFは分配金に課税されるため特別口座であれば税抜後の金額を受取れます。
NISA口座であれば分配金を満額そのまま非課税で受取れます。
ETFは分配金を継続して受取れるのでお得です。
いっぽう投資信託は分配金をそのまま再投資できるタイプもあります。
再投資された分配金がそのまま元金に加わるわけです。
長期投資するのであれば複利効果によって増え方が加速する投資信託のほうがお得です。
そのほかにも特徴がいろいろあります。
ETFは投資信託に比べて運用コストが低い。
投資信託は少額から積立投資できる、などなど。
というわけで、ETFと投資信託は得意分野が異なります。
それぞれのメリットを生かせる運用をしていきましょう!
ETFのメリットとデメリット
まずETFのメリットとデメリットから見ていきましょう
ETFのメリット
・分配金を受取れる
・運用コストが安い
・証券取引所の営業時間帯ならいつでも購入できる
ETFの良いところは、株式の配当収入のように継続的に分配金を受取れるところです。
臨時ボーナスみたいで少額でも分配金が出ると嬉しいですよね。
私は分配金を楽しみにETFを保有しています。
それと運用コスト。
ETFは投資信託と比べるとかなり低く抑えられているのが強みです。
また、投資信託とちがってETFは証券取引所で株式のように指値で購入したりできます。
使い方によってETFは資産形成の強い味方になるのはまちがいないですよね。
ETFのデメリット
・分配金を再投資できない
・分配金を再投資する際はじぶんで買付する
・分配金を特定口座で受けとると20.315%課税される
一番のデメリットは分配金を再投資できないことです。
再投資したい場合は自分で再度購入しなければなりません。
それと、特定口座で保有していると分配金に20.315%課税されます。
新NISAは生涯非課税限度額が1,800万円に拡大するので不要な心配かもしれませんが、NISA口座と特定口座をまちがわないように気をつけましょう。
投資信託のメリットとデメリット
つぎに投資信託のメリットとデメリットを見ていきましょう。
投資信託のメリット
・分配金を自動で再投資できる
・再投資による複利効果を得やすい
・100円などの少額がら運用できる
メリットは自動で再投資できる点です。
はじめに積立設定して、あとは完全放置。
これ、私です。
放置というと聞こえがよくないので「ほったらかし投資」とよんでいます。
分配型の投資信託もありますが、分配型でない投資信託を選べば複利効果を享受できます。
投資信託は再投資から得られる複利効果が最大のメリットです。
投資信託のデメリット
・運用コストがETFと比べるとやや高い
・ETFと異なりリアルタイムの買付はできない
デメリットは運用コストの高さです。
下記のとおり、ETFと比べると若干高めです。
国内ETF | 約80%が年0.5%以下 |
投資信託 | 約98%が年1.0%以下 |
たとえば、運用コスト0.5%のETFと、1.0%の投資信託。
それぞれ1000万円ずつ1年間保有したときの運用コストは下の表のとおりです。
ETF/投資信託 | 運用コスト | 1年間の運用コスト |
---|---|---|
ETF | 0.5% | 5万円 |
投資信託 | 1.0% | 10万円 |
この1年5万円の差をどう捉えるかです。
長期保有したときの元金の差を運用コストを差し引いて比べてみましょう。
かりに1,000万円を年利5%で10年間保有すると、運用コストと元金の増え方は下の表のような予想になります。
ETF/投資信託 | 運用コスト | 10年間の運用コスト | 10年後の元金 |
---|---|---|---|
ETF | 0.5% | 50万円 | 1500万円 |
投資信託 | 1.0% | 100万円 | 1628万円 |
投資信託だと運用コストを差し引いてもETFより78万円も多くリターンを期待できるわけです。
20年だとさらに差が広がって投資信託が550万も多くなります。
まとめ
短期で運用するにはETF、10年20年の長期積立には投資信託が向いていそうです。
資産形成のために投資を行っている方が多いと思いますので、投資に興味をもって継続していくために、ときどきETFを保有して分配金をうけとってみたり、チャートを追いかけて高値を狙って売却したりすると楽しそうですよね。
というわけで、投資家ビギナーの悩み解決「高配当ETF vs インデックス投資信託」の長期投資メリットを比較、でした。