世界ではじめてインデックス投資信託を個人投資家に提供したのがアメリカのバンガード社であると知ってから、ちょっと親近感を覚えています。
創業者のジョン・ボーグル氏が個人投資家向けに低コスト投資を広めてくれたおかげでいま現在があると思うと、感慨深いものがありますよね。
そういう背景と経費率の低さもあって、バンガード社のETFを選ぶ機会がじぶんは多いのですが、そのバンガード社のS&P500 ETF にはバリエーションが3つあります。
VOO・VOOV・VOOGの3種類です。
VOOは「バンガード S&P500 ETF」
VOOVは「バンガード S&P500 バリューETF」
VOOGは「バンガード S&P500 グロースETF」
それぞれの特徴を見ていきましょう。
「バンガード S&P500 ETF」VOO VOOV VOOG の特徴は?
こちらの表はVOO VOOV VOOG それぞれの特徴をまとめたものです。
ティッカー | ETF名 | 基準価額 | 純資産額 | 分配 利回り | 経費率 | 騰落率 1年 3年 5年 設定来 |
---|---|---|---|---|---|---|
VOO | バンガード S&P500 ETF | 407.16 ドル | 325,929.25 百万ドル | 1.52% | 0.03% | 17.58% 46.46% 75.50% 421.39% |
VOOV | バンガード S&P500 バリューETF | 155.75 ドル | 3,461.02 百万ドル | 1.94% | 0.1% | 19.40% 56.72% 62.55% 315.05% |
VOOG | バンガード S&P500 グローズETF | 253.81 ドル | 7,845.57 百万ドル | 0.97% | 0.1% | 14.63% 34.47% 79.68% 498.28% |
情報は2023年7月5日時点
経費率は0.03%とVOOが圧倒的な低さです。
VOOGほど騰落率は高くありませんが、長期投資目的で保有するなら断然VOOが有利ですよね。
分配利回りはVOOVに分がありますが、VOOと0.42%の僅差です。
VOOGは分配利回りも経費率も微妙な立ち位置ですが、騰落率が光ります。
AI・半導体関連の盛り上がりからさらなるリターンも期待できそうですよね。
長期保有するのならVOO、途中売却を検討するならVOOGでしょうか。
VOO・VOOG・VOOVをそれぞれを細かく見ていきましょう。
VOO「バンガード S&P500 ETF」
VOOはS&P500に連動するETFです。
投資信託でS&P500を保有している方から見るとETF版のS&P500です。
値動きは投資信託同様にS&P500に連動します。
基準価額 | 407.16 ドル | 純資産額 | 325,929.25 百万ドル |
分配回数 | 4回 | 分配利回り | 1.52% |
経費率 | 0.03% | 設定日 | 2010/09/07 |
銘柄 | 比率 | |
---|---|---|
1 | APPLE INC | 7.53% |
2 | MICROSOFT CORP | 6.98% |
3 | AMAZON.COM INC | 3.07% |
4 | NVIDIA CORP | 2.66% |
5 | ALPHABET IN CLASS A | 2.09% |
6 | ALPHABET IN CLASS C | 1.83% |
7 | META PLATFORMS INC | 1.68% |
8 | BERKSHIRE HATHAWAY INC | 1.65% |
9 | TESLA INC | 1.57% |
10 | UNITED HEALTH INC | 1.30% |
アメリカの大型ハイテク銘柄を含む500社に分散投資できるのが魅力です。
基本はこれ一本で事足りるすばらしいパフォーマンスのETFですが、基準価額の高さが購入のネックになるかもしれません。
1ドル140円の為替の場合、購入に57,000円ちょっと必要です。
じぶんはがんばって資金を貯めないと購入できないです。。。
VOOV「バンガード S&P500 バリューETF」
VOOVはS&P500バリューインデックスに連動するETFです。
S&P500インデックス構成銘柄のうちバリュー株を組み入れています。
株価純資産倍率、株価収益率、株価売上高倍率の3要素からバリュー株を定義。
基準価額 | 155.75 ドル | 純資産額 | 3,461.02 百万ドル |
分配回数 | 4回 | 分配利回り | 1.94% |
経費率 | 0.1% | 設定日 | 2010/09/07 |
銘柄 | 比率 | |
---|---|---|
1 | MICROSOFT CORP | 6.42% |
2 | META PLATFORMS INC | 3.68% |
3 | AMAZON.COM INC | 3.63% |
4 | BERKSHIRE HATHAWAY INC | 3.62% |
5 | JPMORGAN CHASE & CO | 2.49% |
6 | SALESFORCE | 1.40% |
7 | WALMART | 1.29% |
8 | CISCO SYSTEMS | 1.28% |
9 | BANK OF AMERICA | 1.21% |
10 | NETFLIX INC | 1.10% |
組入上位にGAFAMの一角が陣取っていますが、金融保険銘柄や生活必需品などのディフェンシブ銘柄も含まれるバランスのとれた構成になっています。
基準価額が低めで比較的購入しやすいのがVOOVの良さでしょうか。
ただ、長期で見るとリターンはVOO・VOOGに劣り、経費率はVOOのほうが低く、分配利回りが良いかというとわるくはないていどで良くもない、という微妙な立ち位置です。
分配利回りに特化するのなら同じバンガード社のVYMが3.14%、経費率0.06%というETFがあるのでそちらを選んだほうが良いかもしれませんね。
VOOG「バンガード S&P500 グロースETF」
VOOGはS&P500グロースインデックスに連動するETFです。
S&P500インデックス構成銘柄のうちグロース株を組み入れています。
3年間のEPS成長率、3年間の1株当たり売上高成長率、12カ月間の株価変動からグロース株を定義。
S&P500のなかで3年間成長し続けた銘柄のみ厳選してまとめたETF、といったところでしょうか。
基準価額 | 253.81 ドル | 純資産額 | 7,845.57 百万ドル |
分配回数 | 4回 | 分配利回り | 0.97% |
経費率 | 0.1% | 設定日 | 2010/09/07 |
銘柄 | 比率 | |
---|---|---|
1 | APPLE INC | 13.90% |
2 | MICROSOFT CORP | 7.47% |
3 | NVIDIA CORP | 4.91% |
4 | ALPHABET IN CLASS A | 3.86% |
5 | ALPHABET IN CLASS C | 3.38% |
6 | TESLA INC | 2.89% |
7 | AMAZON.COM INC | 2.61% |
8 | UNITED HEALTH INC | 2.40% |
9 | EXXON MOBIL | 2.22% |
10 | VISA INC | 1.89% |
基準価額が比較的低めで購入しやすい点と、騰落率の高さが魅力でしょうか。
AMAZONまでの上位7位のみで全体の39%を占める比率です。
大型ハイテク銘柄の時価総額がどんどん膨らんでいく流れにあるので、今後を見据えると最も期待できるETFであるのはまちがいないと思います。
じぶんの場合は基本は投資信託で積立して、資金に余裕があるときにVYMのほかにVOOまたはVOOGを買い増しする作戦もありかなと思いました。
というわけで、バンガード社のS&P500 ETFを見てきたわけですが、もっとS&P500指数は上昇するはずという楽観的な思いと、盛り上がりすぎている感じがするからそろそろ落ちてもおかしくないはずという警戒感が、じぶんの心で葛藤しています。
みなさんはいかがですか?
かりに下落しても未来永劫にわたって下がり続けるわけではないので過度に怯える必要はないのですが、不安といえば不安ですよね。
すこしでも情報を集めて心を落ち着かせて、資産を増やしながら守っていきましょう。
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